5月21日ディスカッション『釧路を富裕層の観光地に育てるには』

会場 釧路全日空ホテル 

時間 午後6時半から午後8時まで

参加者 会員限定

参加者 29名


研究発表

台湾明道大学人文学部応用日本語学科2年  陳 臆安 様

台湾明道大学人文学部応用日本語学科4年  邱 印萍 様

2名の共同発表 『映画舞台を活用した地域再開発』

事例 九份(旧鉱山街)舞台の映画(『非情城市』)を生かした観光地化

    懇丁(港町)舞台の映画(『海角七号 君想う、国境の南』)を生かした観光地化

    その他

釧路公立大学国際交流部副会長         菅原崇洋 様

    別府温泉の「おんぱく」のご紹介。

地域資源を生かした体験型観光、イベント型の地方B級グルメの格安食い倒れツアーにより個人客にネットでの情報発信を促すための取り組みの紹介



講師 杉村 順 様(SCG㈱取締役ディレクター 元楽天証券株式会社取締役)

釧路のメリット

 観光開発が遅れた結果、手つかずの自然が残った。このことがこの地域の最大のメリット。

 1.富裕層は体験型観光でかつ異空間を好むので、自然を開発するなどしてはだめ。小手先のウェルカムマインドも要らない。現状の釧路のままで商品価値がある。

 1.カヌー・カヤック・釣りといった体験ができることをどこに聞けばいいのか不明。富山県では観光連盟に一元化しているので釧路も参考にした方がいい。


 発信力の基本は英語力×IT×トラベルエージェンシー(地元)

 そして大事なのは、一流の箱もの。

 規模ではなくて中身のある一流。


石川県で開催された『ラグジュアリーライフスタイル国際会議』(2010年2月27日)は釧路市にとって十分に参考になる事例だ。

富裕層は、大型ホテルを希望しないし、作られたホスピタリティーも要らない。

日本の人工物の一切ない自然の中で釣りや温泉、動物を見られることを楽しむ。

一流のコテージだけでもいい。

一流の小さいものだけでも釧路の価値が高まる。

釧路地域に欠けてるのは、英語による情報発信と人的ネットワーク.。

英語力のある地場系トラベルエージェンシーの育成なくしてはうまくいかない。

ないのであれば釧路の魅力で外部から引っ張り込めばいい。

北海道には台湾、香港、シンガポールから観光客が来てるが、まだ本格的に富裕層が多数来るような状況には至っていない。

理由は簡単で、釧路の魅力を知らないからだ。

札幌市を台湾、香港、シンガポールの人が魅力に思えないのは、自分たちの住む都市よりも小さいしわざわざ都市観光のために札幌に来るわけではない。その点、釧路は、国際空港もある、クルーズ船の寄港地でもある手つかずの自然もあるので北海道最大の富裕層の観光拠点に成長する可能性が高い。個人的にも応援したい。

(質疑)

北海道の観光地を取材すると、外部への発信が派手なのに、実際に現地行くと単に役所だけが取り組むイベントなど、とてもがっかりさせられることが多い。

釧路の場合は、地元の取り組みはほとんどないに等しいし、あっても観光に耐えうるレベルに至らないが圧倒的なスケール規模の釧路湿原、カヌー・カヤック、釣りと魅力いっぱいでそれで十分だ。

あとは釧路に欠けてるのは何なのか?

釧路に欠けてるのは、富裕層を満足させうる宿泊施設だ。

釧路で買い物はしないからショップも要らない。

釧路の繁華街は、独特な雰囲気で現状で十分魅力がある。

以上のことから釧路は富裕層向けの観光地として高いポテンシャルがあるものと思われる。



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