2月7日 中国政府も注目する釧路港の役割と未来

釧路は従来、苫小牧港のセカンドポートという位置づけであったが、北海道で消費される北米産飼料のほとんどは釧路港の後背地 東北海道の大酪農地帯で消費され、苫小牧から400キロの距離が各生産農家の輸送コストの増大を招いていた。 それを釧路港を北米産穀物のファースト港として改善することで、東北海道の農業に多大なプラス効果が期待される。 国の「国際バルク戦略港湾」の釧路港指定は、上記の主旨を実現すべく指定された。 釧路港は水深16mの大水深埠頭を建設中であり、完成すると苫小牧港、新潟港、石巻港、八戸港に代り北米産穀物のファーストポートとして機能する。 このような事情の背景下、近年急速に注目を集めてるのが欧州との短絡航路の北極海航路である。 さらに「一帯一路」構想を掲げる中国の海のシルクロード構想でも釧路港は注目される。 北極海航路に中国政府は中国船舶会社による大規模な実証実験航路の運用をすでに初めている。 そのなかで宗谷海峡ではなく津軽海峡が国際航路の主流になることを確認している。 北海道庁は利用が停滞する石狩湾新港と、勢いに陰りが生じつつある苫小牧港に北極海航路の拠点を設けるべく研究しているが、ここに「国際バルク戦略港湾である釧路港」が、北極海航路の拠点として俄然 注目を集めている。 理由は、アジア各国と米国とを結ぶ北米航路の線上に釧路港が位置し、地理的に優位であり船舶運航上大きな支障もコスト増加にも至らないこと。さらにすでに大規模な国際港湾施設としての機能が釧路港には整っているからである。
すでに中国政府外交官は、「アジアの南の玄関はシンガポールであり、北の玄関は釧路である。」とコメントしている。
国内の課題解決が目的であった「国際バルク戦略港湾」の釧路港指定が、「国際ハブ港湾、アジアの玄関口」として躍進するという実に壮大な果実を得たことになる。
つまり国際的にも釧路が一大流通拠点として注目をされる状況になったと言えるわけだ。
(マップはグーグルマップを編集したものを利用した。)


映像は一般社団法人釧路青年会議所 許諾

 

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