6月20日 『釧路空港の国際化~エアカーゴ拠点化にむけて』

釧路空港は、北東アジアで最も北米に近く、国際バルク戦略港湾 釧路港を有し遊休地が広大にあること、さらに高速道路で東北海道の豊富な産品が集散できる好立地にあることからアジアのゲートウェイに相応しい地理的に優位な立地である。

講師  FENG KEVIN           HAINAN AIRLINES CO.,LTD.日本社長

1991年8月8日 中国安徽省生まれ33歳

中国民用航空飛行学院 本科工商管理 本科交通運輸 卒業


釧路日中友好協会の会員の皆様、こんにちは!

海南航空日本支社長の馮慶林(Feng Qinglin (英語名 FENG KEVIN))と申します。釧路日中友好協会の皆様と交流の機会を与えていただき、大変感謝しています。

 

一、まずは、海南航空について簡単にご紹介します。

海南航空控股有限公司(以下、海南航空HNA)は、19931月、中国最大の経済特区であり自由貿易港である海南省に設立されました。

中国で最も急成長している航空会社の1つとして、HNAは「一帯一路」構想に積極的に対応し、世界クラスの路線ネットワークの構築に努めています。 海南航空とその子会社は、北京、広州、海口、深センなど24都市に営業拠点/支店を設立しています。 1993年以来、海南航空は30年間安全に運航しています。

海南航空は中国本土で唯一のSKYTRAX社の5つ星航空会社であり、海南航空は2011年以来12回目連続の受賞となります。

また、その質の高いサービスにより、SKYTRAXの「中国最優秀航空会社従業員」賞、「中国最優秀客室乗務員」賞、「世界最優秀航空会社客室乗務員」賞で世界第7位にランクされました。

海南航空はこれまで、北京-東京大阪間、西安-東京間など、中国と日本を結ぶ便を週14便運航し、中国と日本の「空の架け橋」の建設に貢献してきました。 2019年コロナ前は、海南航空も北京=羽田、西安深圳海口=大阪、杭州=札幌などの国際線も運航していましたが、諸般の事情により、いまだに再開には至っていません。

 

二、私の北海道、釧路との縁

 初めて北海道を本格的に知ったのは、大学卒業後、海南航空の上海営業部で華東の国際線の営業を担当し、杭州=札幌線の市場開拓に携わった時でした。 202312月、杭州=札幌線を再開し、北海道の自然は様々なアウトドアアクティビティがあり、各都市が自然豊かで山や湖に囲まれていること、スイーツや魚介類など様々な食や文化が楽しめることを知り、北海道の観光市場や資源について改めて理解深めました。

2024年初頭、釧路日中友好協会から北海道釧路の豊かで美しい観光資源について改めて勉強する機会を得ました。 このたび3度目となる北海道の大地にたちました。

北海道そして釧路、私自身一歩一歩関係が深くなり、皆様と会うことができました。

三、中国の諺に「お金持ちになりたければ、まずは道路を作らなければならない。」というのがあります。

釧路空港の国際線の整備は、釧路と世界をつなぐ空の架け橋となり、人、文化、経済、貿易の面で、より多くの交流を促進し、より多くの発展機会を創出すると信じています。

では、航空会社による国際線の整備とデスティネーションツーリズム市場の開拓という観点から、いくつかのキーワードを通して、北海道における釧路の国際展開についてお話しします。

 

(1)   明確な「認知とポジショニング」

 釧路市は道東最大の都市であり、2011年に国策で「国際バルク戦略港湾」に指定された北海道最長の埠頭延長をもつ北海道最大の国際港湾を有しています。 釧路空港の状況と現在の開発状況に応じて、釧路空港はどのような国際線を就航しているでしょうか?

現在、釧路空港には滑走路が1本、滑走路の長さは2,500メートル、幅は45メートルです。 エプロンには全部で6つのスタンドがあり、そのうち2つはブリッジスタンドです。 海岸から約5kmに位置し、夏は霧の影響を受けやすい状況にあります。

 

釧路空港の国際線の状況:

19911110 - シンガポールへの国際チャーター便運航(国際線運航開始)

20041225- 香港ドラゴン航空初のチャーター便が北海道釧路に到着

201297 - トランスアジア航空、台北/台湾桃園国際空港への初の国際定期便を就航(20145月に機材繰できず運休)

20147月 – ジンエアーがソウル/仁川国際空港へのチャーター便を就航

20157月 – 中国東方航空は上海浦東国際空港へのチャーター便を週2便就航 201511 - AIRDOが台湾桃園国際空港へのチャーター便を週2便運航開始

201512月 – エバー航空、台湾桃園国際空港へのチャーター便を週2便運航開始

 

そして20253月に北海道横断自動車道(道東自動車道 釧路西IC~釧路空港IC~阿寒IC)が完成し、「国際バルク戦略港湾」、「釧路空港」、「鉄道」が高速道路で釧路市と一極で直結する状況にあります。

 

(2)   実行可能な「計画」を策定、大胆に「統合」及び「融合」の探求

今回、私は資料調査で、北海道開発の開発計画が非常に明確であることに気づきました。

2019年、国土交通省は札幌市の北海道空港を中心とする企業コンソーシアムが提出した事業計画の概要を発表しました。 新千歳空港や釧路空港など道内7空港を民営化し、コンソーシアムで30年間運営する。

★今後30年間で、北海道の主要7空港は、東アジアへの国際線の就航を推進し、旅客数の増加につなげていきます。

2030年以降は、主要7空港の便数を60便から142便に増やす。

2049年度の旅客数は、2017年度の2,846万人から4,584万人へと6%増加させる目標です。

 

ここに私の浅い個人的な理解がありますが、皆さんの考えを少しでも喚起できれば幸いです。

★東アジアとの国際線の開設を促進するためにあらゆる努力を払い、ここでは国際線の発展と旅客の導入の方法に焦点を当てます。

1.1. 直接旅客輸送源の開発:定期便、チャーター便の開発。 これは 空港および地方自治体の補助金政策の支援が必要です。

1.2. 乗り継ぎ旅客の育成:東京や大阪などの乗り継ぎ空港として育成。これも補助金政策や乗り継ぎサービスを通じて、直接的または間接的に釧路空港に乗り換える国際旅客を誘致する。 例:北京-東京-釧路。この支援政策などが必要です。

 

2. 大胆な探究:「合成と統合」

2.1.航空、鉄道、高速道路、その他の交通機関の統合サービスの構築。これは旅行代理店がより多くの旅行商品ルートを作成するのに便利であり、観光客が独自の旅行ルートを計画するのにも便利です。

2.2. 北海道の空港の融合、北海道の7つの空港の機能と機能的特徴は異なっており、お互いに有機的な協力、相互促進し、差別化された政策とサービスによって導かれています。

 

(3)独自性のある「インターネット上で有名な国際セレブ都市~釧路」の創出

多くの中国人は、札幌や函館に馴染みがあるため、北海道の冬や雪の季節が特に魅力的であるという印象を持っています。 北海道東部と北海道西部の観光資源には大きな違いがあり、道東や釧路についてより多くの外国人観光客に知ってもらう必要があります。

 

「航空+観光」、「航空+ホテル」、「航空+製造」などを通じて、これらの「航空+」シリーズの製品は国境を越えた統合であり、より関連性の高い企業を引き付けて共同で研究開発し、カスタマイズされた製品とサービスのプロモーションを促進します。

 

釧路市自治体が自ら「ライブストリーミングwebプラットフォーム」とプロモーションメディアを通じて、釧路の良さを宣伝。 映画作品やベストセラー小説など、地域にまつわる文化作品の発信。

 

勝手な提言で恐縮ですが、少しご参考になれば幸いです。

改めて、主催者の釧路日中友好協会に感謝申し上げます!


以下中国語原文(講演会は中国語で行われ、日本語による同時通訳で実施しました。)通訳 遠藤辛杜(吉林大学法学部卒業、千葉大学法学院修了)文責編集 上見国敏(駿河台大学経済学部卒業 北京語言学院漢語進修生‘94年 中国人民大学法学院普通進修生‘95年)





動画は海南航空2024年版で許可承諾済

尊敬的钏路日中友好协会、中国驻札幌总领事馆以及各位前辈,大家晚上好!

我是海南航空日本支社长冯庆林,首先非常感谢关心和支持海航发展的领导们、朋友们!然后非常感谢主办方辛赤邑先生和上见国敏先生的邀请,给了我在这里和大家交流学习的机会。

一、刚刚大家应该都看到了海南航空产品和服务宣传片,我想占用大家几分钟的时间,再简单介绍一下海南航空。

海南航空控股股份有限公司(以下简称海南航空”)19931月在中国最大的经济特区和自由贸易港海南省成立。作为中国发展最快的航空公司之一,海航积极响应“一带一路”倡议,着力打造世界一流航线网络。海南航空及其子公司在北京、广州、海口、深圳等24个城市建立了运营基地/分公司。1993年至今,海南航空连续安全运行超过30年。

海南航空是中国大陆唯一一家SKYTRAX五星级航空公司,这是海南航空自2011年起第十二次蝉联该荣誉。并因其优质的服务获得SKYTRAX“中国最佳航空公司员工”奖、“中国最佳空乘人员”奖,并在“世界最佳航空公司空乘人员”奖中排名全球第七。

截至目前,海南航空每周运营北京—东京/大阪、西安—东京等中日航线达14班,助力中日两国搭建“空中桥梁”。当然海南航空在2019年疫情前也曾经运营过北京=羽田、西安/深圳/海口=大阪、杭州=札幌等国际航线,我们也在持续关注重新开通的机会。

 

二、接下来,分享一下我和北海道、钏路的缘分。

第一次正式了解北海道是在大学毕业后在海航上海营业部,负责华东地区的国际航线销售,参与了杭州=札幌航班的市场开发等工作,了解到这里的冬天旅游市场非常火爆。

202312月份,我和日本的团队重新恢复开通了杭州=札幌航线,对北海道的旅游市场和资源又有了新的认识,了解了北海道大自然提供了多种户外活动,各城市依傍于山岳、湖泊之间,也可以尽情享受点心、海鲜等众多美食与文化。

2024年年初,在中日友好协会负责人辛赤邑先生引荐下,和钏路日中友好协会上见国敏先生再次请教了北海道钏路当地丰富、美丽的旅游资源。就这样,今天也是我第三次站在北海道这片土地上、也是我第一次站在钏路这片土地上,一步一步的和北海道、和钏路建立起缘分,当面和大家交流。

 

三、中古有一句古话:要想富先修路。我想钏路机场的国际航线的发展,将是一座座空中桥梁,链接世界各地,促进人员、文化、经济贸易等更多的交流和创造出更多的发展机会。接下来我将以航空公司国际航线开发以及目的地旅游市场开发角度,通过几个关键词和大家谈一谈北海道钏路的国际化发展。

(一)清晰的“认知、定位”

钏路市是北海道东部最大的城市,拥有2011年国策指定的“国际散装战略港湾”北海道最大的国际港湾。

钏路机场根据自身条件和目前发展情况,曾经做过哪些国际航线开拓呢?

1、截至目前,钏路机场共有1条跑道,跑道长2500米,宽45米;停机坪共有6个机位,其中2个为廊桥机位 。距离海岸约5公里,夏季容易受到雾气的影响

2、来自东亚地区的国际航线的开通情况:

19911110日——飞往新加坡的国际包机航班运营(开始国际航班运营)

20041225——港龙航空首架从香港出发的包机抵达北海道钏路

201297日——复兴航空开通首个飞往台北/台湾桃园国际机场的定期国际航班20145月停航)

20147月——JIN AIR推出飞往首尔/仁川国际机场的包机航班

20157——东航开通每周两班飞往上海浦东国际机场的包机航班

201511月——AIRDO推出每周两次飞往台湾桃园国际机场的包机航班

201512月——长荣航空推出每周两次飞往台湾桃园国际机场的包机航班

320253月,北海道横断高速公路(道东道)竣工,国际大宗商品战略港湾、钏路机场、铁路在钏路市通过高速公路直接连接。

(二)制定可执行的“计划”,结合大胆的探索“综合、融合”

在我调查资料学习过程中发现,北海道发展的发展规划很清晰:

2019年,日本国土交通省公布了一项由札幌市“北海道空港”为首的“企业联合体”所提交的事业计划概要。新千岁机场、钏路机场等北海道的7家机场将一揽子实施民营化,并委托给“企业联合体”营运30年。30年间,北海道7大机场将全力促进开通与东亚地区的国际航线,带动旅客人数的增加。在计划内容中,2030年以后,7大机场的航班线路从60条增加到142条。2049年度的旅客数从2017年度的2846万人次增加到4584万人次,增加6成。

 

以下是我个人浅薄的一些认识,如果能引起大家的一点点思考,再好不过。

1、全力促进开通与东亚地区的国际航线,在这里重点讲一下国际航线开发和客源引进实施的模式:

1.1、直达客源开发:定期航班、包机航班——需要机场和当地政府补贴政策支持;

A:支持国际航线的新开和增班。

主要常见的举措有三条:对国家管理机场的国际航线给与着陆费折扣;对地方管理机场的国际航线给与着陆费补助;对机场新开国际航线给与经费补助。

B:升级机场接待环境。

主要举措有两条:针对机场升级航空旅客接待环境给予经费补助;对机场建设CIQ(海关、出入境审查、检疫)设施给与经费补助。

1.2、经停航线或转机客源开发:东京、大阪等主要客源机场开发经停航线及转机城市点,通过补贴政策和中转服务,吸引国际旅客直接或间接中转至钏路机场。

举例1:如开通经停航线:北京——东京(经停)——北海道钏路(需确认航权审批是否可支持)

举例2:北京——东京(中转)——北海道钏路(通过配套的政策和服务)

2、大胆的探索:“综合、融合”

2.1、航空、铁路、高速公路等交通的综合,方便旅行社打造更多旅行产品线路,也方便游客自己规划旅行线路。

开设与旅游目的地之间的高速巴士公交路线,提供停车场预约服务等措施,加强游客落地后“二次交通”的便利性。

2.2、北海道境内各机场的融合,北海道7座机场之间功能和职能特点不同,通过差异化的政策和服务来引导,促进有机的融合,互相配合、互相促进。

比如,在不同的机场航站楼设置不同的商业环境:打造增设各地方特产和对应售卖店等。

2.3、从航空公司的管理角度来看,航空公司希望保持适当的入境和出境旅游比例,希望日本地区扩大双向交流(促进双向旅游),能为航线贡献综合的客源和收益。

结合这一点,我们也可以思考一下,我们可以重点开发引导哪些类型的航空公司参与到钏路机场的国际化航线开拓中,比如全服务航司还是低成本廉价航空更合适呢?

(三)打造特色的目的地“网红城市”

中国还有一句古话叫:酒香也怕巷子深。在很多中国人印象中,北海道的冬天和雪季尤其具有吸引力,是因为他们对札幌和函馆更为熟知。北海道东部的旅游资源和西部的旅游资源差异很大,需要让更多的国际游客了解北海道东部、了解钏路。

1、通过“航空+旅游”、“航空+酒店”、“航空+制造”等,这些“航空+”的系列产品跨界融合,吸引更多相关从业者共同研发,促进定制化产品和服务的推广。

2、通过现代化官方直播网络平台和推广媒介,对目的地资源进行推介和宣传;

比如,与日本政府观光局展开合作,重点聚焦访日外国游客的接待和海外宣传。

关注抖音等应用软件的使用,作为推广工具。

3、通过电影作品、畅销小说等和当地相关的文化作品传播。

 

再次感谢主办方钏路日中友好协会以及现场的各位领导、嘉宾朋友们!





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