9月10日 釧路日中訪中団 万里の長城を視察


居庸関長城を視察した。

当初八達嶺の長城を目指したが、激増する観光客によって高速道路が大渋滞し、10日当日のスケジュールが消化できなくなるおそれがあった為急遽行き先を変更し、高速道路から下道におりての訪問となった。

1日に30万人の観光客が訪問し、道路も鉄路も許容量を超えて対応できないという。(中国郵電部国際旅行社による)

現在 中国経済は、日本の報道では不況風が酷いような報道をされている。

かつての年2桁成長から年6.49%(2016年)に減速し、経済の安定成長期に転換した。この結果、中産階級層の拡大と安定した社会生活が観光産業の拡大をもたらしているので、中国は多くの課題を抱えているが経済運営は順調だと思える。

かつて居庸関周辺の山々は、中国の共産主義化後の大躍進政策、文化大革命という二度の大きく誤った経済政策による国民社会の大混乱によって禿げ山となっていた。鄧小平による改革開放政策による経済成長と同時にはじまった環境保護活動も徐々に実を結び、かつての禿げ山にようやく緑が戻りつつある。

この結果PM2.5の汚染状況も徐々に改善に転じつつある。

経済拡大偏重主義から、国民福利(内需拡大)へのパラダイムシフト期にあると思える。

このことは改革開放政策で一代で富を築いた経済人にも大きな影響を及ぼし、少なからず経済人もこの転換期に没落した。

明治日本の殖産興業の発案者である、釧路市阿寒湖に居宅のある前田正名男爵は「今日の急務は国に国是(こくぜ)を、県に県是(けんぜ)を、群に郡是(ぐんぜ)を定むるにあり。」と申し、自己の保身と富の蓄積にのみはかると没落し、常に社会全体の成長を希求する経営無くして未来はない。ということを現在の中国社会は我々日本人にも実感させるわけだ。


 

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