11月22日 道東の発展は釧路の大学教育の充実がカギとなる。

人口100.95万人抱え四国の面積(18,800平方キロ)の2倍の面積となる道東地方(36,051平方キロ)は、酪農、農業、製造業(紙パルプ、医薬品、機械、電気部品、医薬品、造船、その他鉄鋼加工業)が釧路市を中心に発展し、北海道で唯一 域外収支がプラス323億円とカネを稼ぐ地域になります。(決して札幌市が経済優位性があるとは言えないのが域外収支で判断できます。ちなみに札幌市は域外収支でみるとマイナス2.2兆円規模と深刻なのです)
さて域外収支がプラスで稼ぐ地域の中心都市である釧路市。そのような状況にも関わらず釧路市の都市人口が増加しない最大要因は、釧路市の高等教育の貧弱さにあると当協会では考慮しています。
現在 釧路、根室地方には大学2校、短期大学1校と数が少なく、しかもいずれも単科大学であり地元の学生のニーズに応えきれる受け皿は整備されていません。
されど既存大学は、広域でかつ人口が少ないという地域性を活かして、ユニークな教育指導体制を確立し、それを求める全国からの学生によって定員割れをせずに高い倍率を維持しています。
北海道には大学が多く、学生も定員割れだという意見があります。しかしこれは札幌圏に限った話であり、釧路市からすれば350キロ遠方の全く別の地域の話であるのです。
名古屋の人間に、東京の病院に入院すればいいのだから、名古屋に病院は要らない。なんて言ったら大変失礼な話ですが、このような暴論が、北海道という台湾島の二倍の面積を有し、経済、気候、文化が地域によって全く異なる北海道では、ときに実情を知らない机上の理論に走る本州の有識者によって、空論がまかりとおっているのは実に遺憾であると思えます。
北海道の大学教育を語る際に、「北海道地域からは荒治療でもって私立大学をなくす。そして、いまの日本社会に必要な大学・学部を適切に配置・整備しなおす。つまり、徹底的にスクラップ&ビルドを実行する。」という意見を述べる社会学者がいます。
 しかしこれは間違いです。枝を見て森をみたと勘違いし、道東100万人の日本人同胞を一切考慮しない実に傲慢な意見であると思います。

さて当協会の講釈はここで終了し、このたびの勉強会で利用した資料をご紹介させていただきます。


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